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* thread: 経営コンサルタントからのアドバイス  * janre: ビジネス

* tag: 残業代ゼロ  ヒューマンキャピタルコンサルティング 

* category: ビジネス情報

「残業代ゼロ」時代の到来間近 - 導入前に経営が解決すべき3つの課題 

5月28日の産業競争力会議で修正案が示された「残業代ゼロ案」ですが、対象者を高度専門職や中核・専門的な職種の幹部候補などとして、年収条件は除外されました。残業代ゼロで長時間労働を強いられる人が増えるとの懸念が噴出する中、田村厚労省大臣が「ワーキングプアの人が対象となることはありえない」と述べ、一定以下の年収の人は対象外とする考え方を示し、反発を抑えるのに躍起になっています。

ただ、今回の提言の目的が「仕事を通じた一人一人の成長と、社会全体の成長の好循環」を掲げた雇用政策基本方針(4月1日改正)のビジョン実現の一環であり、本修正案は6月末の成長戦略に盛り込まれることが確実視されていますので、経営としては早速導入準備に取り掛かるべきでしょう。

では、本案導入にあたって解決しておくべき課題について考えてみましょう。

1.対象者の決定

世界レベルの高度専門職(厚労省案)、中核・専門的な職種の幹部候補(産業競争力会議民間議員案)とは誰なのか、決定しなければなりません。特に「幹部候補」選定は事実上の早期選抜を伴うので、勝者だけでなく敗者へのモチベーションケアも必要です。職務分掌や権限の範囲が明確に定められている大企業などでは「部長職以上」という決め方も可能ですが、職務分掌と権限移譲が不明確な中小企業の場合、事実上役員以外は対象に含めにくいと考えます。裁量も権限も与えていない「名ばかり管理職」を対象者に含めると、残業代支給をめぐる問題が発生するリスクが高く、ブラック認定される恐れさえあります。実態をよく考え、安易な人件費削減のために悪戯に対象者を拡げることのないよう、検討する必要があります。

2.成果定義の明確化

目標管理制度が上手く機能していない企業の多くは、この期待役割と成果の定義が難しいという実感をお持ちでしょう。本修正案は「成果を出せば短時間労働でも良いが、成果が出せなければ成果を出せるまで働かせても問題ない」とも読めるだけに、「成果とは何か」「その成果は期待役割相応の水準か」「及第水準はどこか」「及落第は誰が判断するのか」「上司はそれを判断しうる資質を備えているか」などなど、解決すべきテーマが数多くあります。曖昧な成果定義は評価時には必ず争点になるので、綿密なコミュニケーションを交わしながらきめ細かく行うことが必須となります。

3.トップマネジメント層の目標設定・評価スキルの向上

上記2と関連して、多くの企業が直面するのがトップマネジメントの目標設定並びに評価スキル不足です。対象者たる幹部及び幹部候補の目標設定と成果定義をする場合、企業ビジョンを紐解いて行う必要がありますが、実はこのビジョン自体が練り切れておらず、それが目標設定に悪い影響を及ぼしているケースが少なくありません。ビジョン策定フェーズで口角泡を飛ばして議論を重ねる企業は未だそれほど多くなく、多くの場合トップマネジメントの専権事項と考えられがちです。特に中小企業の場合、経営者発案のビジョンにモノ申す役員はいないので、練り切れていないビジョンに基づいて自らの目標が設定されることとなります。こうなると、コミットメントなど持ちようもなく、本来持っている力量を十二分に発揮してもらうことが難しくなります。また、評価基準も現行尺度のままで対応できるのかどうか検証し、必要なら新しいモノサシへと改めることが必要となります。対象者の目標設定を行う前に、今一度ビジネスモデルの再構築などを含めたビジョンの再定義と、対象者の評価制度、報酬制度の見直しに取り組むことが急務です。

概観しただけでも、本案導入前に必要な地ならしとして、決して簡単ではない課題が待っています。一見、労働者の労働強化に見える本案ですが、労働者に成果を求めるためにはトップマネジメント自身が競争力のあるビジョン策定に本気で取り組まねばならず、実はその本質はあくまでも企業競争力の強化にフォーカスしていることがご理解いただけたのではないでしょうか。

ヒューマンキャピタルコンサルティング(HCC)では、これまでも現行労働基準法を遵守しつつ、裁量労働制や年俸制などを駆使して成果創出と消費時間の相関がある職務以外は残業代ゼロにすべきであるとクライアントに提言してまいりました。6月末の成長戦略に盛り込まれるまでまだ曲折はあるでしょうが、本案が導入されれば、更に成果創出との連動性を高める人事制度の策定にドライブをかける可能性が高まります。安部総理の肝入り施策だけに実現性は高そうですし、動向を注視してまいります。
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